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CBDはカンナビジオール(cannabidiol)を指し、呼びやすいように略して称された言葉です。大麻(マリファナ)の植物に見られるカンナビノイド(cannabinoid)と呼ばれる化学物質の1つです。
カンナビノイドには2種類あり、CBDなどの植物から抽出される植物性カンナビノイド(phytocannabinoid)と、身体で自然に生成される内因性カンナビノイド(Endocannabinoid)の2種類があります。
CBDオイルは、大麻(マリファナ)の植物から抽出される天然オイルから、身体に良い成分であるCBDを抽出し、摂取しやすいように様々なキャリアオイルに希釈して提供されてある製品です。スポイト状のピペットがボトルの蓋に内蔵されてあり、1滴ずつ垂らして服用することができるように工夫されてあることが多いので、CBDオイルドロップとも呼ばれています。
世界中の人々が、さまざまな目的・用途のために使用しています。
CBDオイルには、大きく分けて2種類があります。
フルスペクトラム(Full Spectrum)とアイソレート(Isolate)です。
大麻(マリファナ)の植物からオイルを抽出し、この生の抽出物を更にろ過や蒸留などのプロセスにかけて、ワックスやクロロフィルなどの不要な化合物を除去し、純度の高いCBDの抽出物を製造します。
このような大麻の抽出物には、身体に良いことで知られているテルペンや、CBDのような他のカンナビノイド化合物も含まれています。自然の大麻の植物に存在するカンナビノイドとテルペンの自然なバランスを保ったオイルであることから、これらの製品をフルスペクトラム オイル(Full Spectrum)と呼びます。
以下のリストは、大麻に含まれる一般的なカンナビノイド化合物のリストです。
・カンナビジオール(CBD)
向精神作用のない、身体に様々な良い効果をもたらすカンナビノイド。世界的にヘルスケアの分野でブームを巻き起こしている成分です。
・テトラヒドロカンナビノール(THC)
向精神作用と陶酔感を与えるマリファナの主要な精神活性化合物。THCは問題となる物質であり、日本ではCBDに含まれているTHCの量が0.3%以下であることが法律で定められています。
・カンナビクロメン(CBC)
CBC は3番目に一般的なカンナビノイドであり、向精神作用はありません。気分や関節・筋肉の機能をサポートすると考えられています。
・カンナビノール(CBN)
関節と筋肉の機能をサポートし、睡眠をサポートすると考えられています。抗炎症、抗菌、鎮痛作用があるとされています。
・カンナビゲロール(CBG)
向精神作用はなく、気分や関節・筋肉の機能をサポートすると考えられています。抗炎症、抗菌、鎮痛作用があるとされています。
・テトラヒドロカンナビバリン(THCv)
THCよりも精神活性が低いですが、向精神作用がある物質です。
・カンナビビバリン(CBDv)
CBDに似ている作用をもたらす物質です。
・デルタ8THC
THCと似た作用を与えますが、向精神作用が低く、リラックスするサポートをします。
・THCaとCBDa
向精神作用はなく、生の大麻抽出物に含まれる化合物です。
テルペンは、大麻を含む地球上のすべての植物の風味、香り、色を作り出している天然化合物です。果物や花、食事やアロマオイル、洗浄剤などから良い香りや風味がするのは、テルペンが要因となっています。
テルペンはオレンジに柑橘系の良い香りをもたらしている成分であり、松の木に独特の香りを与え、ラベンダーのリラックス効果をもたらす成分でもあります。
テルペンはすべての植物のオイルに含まれる香りをもたらす化学物質なのです。
20,000を超えるテルペンがあり、そのうちの少なくとも100は大麻の植物に含まれています。
最新のいくつかの研究では、大麻に含まれるテルペンは、植物の味や匂いに影響を与えるだけでなく、化学レベルで作用に大きく貢献していることがわかっています。また、テルペンは内因性カンナビノイドシステム(ECS)に独自の影響を与えることが知られています。テルペンは、含まれている種類ごとに異なる感覚体験をもたらします。
参照:
https://www.analyticalcannabis.com/articles/the-difference-between-cannabinoids-and-terpenes-311502
麻の植物にはいくつかの種類があり、それぞれの種類にはそれぞれ異なるさまざまな種類のテルペンが含まれています。そのため、異なる種類の麻から抽出されたCBDオイルはそれぞれ独自の風味と香りが提供されています。
以下のリストは、大麻の植物に含まれている最も一般的なテルペンのリストです。
・ミルセン(Myrcene)
大麻の植物に最も豊富なテルペンの1つです。カンナビス・インディカという種類の麻に多く見られ、疲れからの回復をサポートします。
・リモネン(Limonene)
リモネンは洗浄剤や香水などにしばしば含まれています。軟膏や、その他の外用剤にも使用されます。
・リナロール(Linalool)
THCの影響の一部をバランスさせるのに最適で、リナロールは典型的なマリファナの高値に対して効果があるかもしれません
・フムレン(Humulene)
ホップ、クローブ、バジルなどによく見られるテルペンです。
全体的な作用の比重としてカンナビノイドほど強力ではありませんが、テルペンは大麻の中で、身体に良い作用を与える重要な成分です。
カンナビノイドとテルペンの豊富な組み合わせの全体的な作用は、アントラージュ現象として知られています。大麻の場合、これらのカンナビノイドとテルペンは一緒に作用して、個々の成分の作用を合計した時よりも大きいと考えられるさまざまな相乗効果を生み出します。
いくつかの研究では、CBDとTHCを一緒に摂取すると、テルペンとカンナビノイドの作用と共に、CBDまたはTHCを単独で摂取するよりも効果的であることが示唆されています。
https://www.fundacion-canna.es/en/full-spectrum-cannabis-extracts-vs-cbd-isolate
アントラージュ効果ついてはたくさんのケースが研究されてきました。 British Journal of Pharmacologyの2011年の研究では、テルペンと植物性カンナビノイドを一緒に摂取することは、以下のような症状に良い作用をもたらしたと報告されています。
また、CBDはTHCの望ましくない影響を減らす助けをすると報告されています。
テルペンやフラボノイドのような植物化学物質は脳の健康にメリットがあるとも報告されています。
2018年の研究では、特定のフラボノイドとテルペンが神経保護効果と抗炎症効果をもたらす可能性があることがわかりました。研究者たちは、これらの化合物がCBDの作用を改善する可能性があると提案しました。
現在、CBDの効果とアントラージュ現象は十分に裏付けられた理論にすぎません。また、すべての研究がメリットを裏付ける証拠を見つけたわけではありません。そのため、CBDの医療目的の治療効果については更なる研究が必要とされています。
CBDを主要な治療用途に使用するのではなく、補完的なサプリメントとして摂取するようにしてください。
https://www.healthline.com/health/the-entourage-effect
CBDは他の成分と分離して純粋なCBDのみを精製して抽出することができます。
純粋なCBDは巷ではCBDアイソレートと呼ばれています。
CBDの純粋な形で、室温ではCBDアイソレートは固体の結晶の形をしているので、CBDクリスタルとも呼ばれています。精製されたカンナビノイドは無色無臭です。
CBDアイソレートは、直接そのままで摂取することもできますし、食べ物や飲みものなどに入れて摂取することもできます。
しかし、CBDアイソレートは植物に自然に含まれている有益なテルペンや他のカンナビノイドが含まれていないので、アントラージュ現象をもたらすことはありません。
それだけではなく、CBDアイソレートは、適切な量より多くCBDを摂取すると、その良い作用が逆に低下することがわかっています。
講演をする人の不安を和らげるためにCBDを使用して作用を調査した研究では、CBDアイソレートを使用した場合、作用が釣鐘形の用量反応曲線をたどったと報告されています。
つまり、摂取されたCBDの量が特定のポイントを超えると、その治療効果は劇的に低下したのです。CBDアイソレートの場合、限られた範囲内の適正摂取容量の時にのみ、良い作用が確認されましたが、その範囲よりも摂取量が低かったり高かったりしたら、良い作用が確認されませんでした。
そのため、アイソレートを使用する際には、自分に合った適正用量を把握し、その用量内で摂取する必要があります。
一部のCBDオイル製品の中には、実際にはCBDアイソレートが注入されたオイルがあります。これらの製品には、テルペンや他のカンナビノイドのメリットがなく、アントラージュ効果を生み出しません。そのため、そのようなCBDオイルは推奨されません。CBDオイルを購入する際にはフルスペクトラムのCBDであることを確認して購入するようにしてください。
参照:
https://www.rxleaf.com/full-spectrum-cbd-oil-works-better/
内因性カンナビノイドシステム(Endocannabinoid System: 略してECS)は体全体を健康に維持、促進するために機能していると考えられています。身体のホメオスタシス(恒常性)を維持するシステムです。
この内因性カンナビノイドシステムが正常に機能し、健康が保たれている状態を維持するには、体内で自然に生成されている内因性カンナビノイドが適当なレベルで分泌されている必要があります。
私たちの身体は、ストレスや疲れ、偏った食生活、怪我、ウイルスやバクテリアの侵入など、何らかの理由により、体調を崩す時があります。
このような体調不良が起こると、それは全身に影響を与え、さまざまな健康上の問題を引き起こすことがあります。
体調を崩した状態の時は、内因性カンナビノイドが欠乏している状態になっていると考えられています。
そこで、CBDオイルなどの植物性カンナビノイドを摂取すると、体内のカンナビノイド受容体と結合し、身体を元の健康的な状態に戻すようにサポートをしてくれます。
参照:
https://medium.com/cbd-origin/the-endocannabinoid-system-everything-you-need-to-know-1c38a648cafb
https://cbdoilreview.org/cbd-cannabidiol/cbd-endocannabinoid-system/
キャリアオイルとはCBDやその他のカンナビノイドを希釈してあるオイルのことを指します。
CBD製品には、ココナッツオイル、パームオイル、オリーブオイル、アボカドオイル、ヘンプシードオイル、グレープシードオイルなど、さまざまなキャリアオイルが使用されており、それぞれにメリットとデメリットがあります。
CBDオイルがキャリアオイルに希釈されてある主な理由の1つは、腸での吸収を改善することです。これは、CBDが脂溶性物質であるためです。
身体には化合物を体内に吸収するための2つの別々の経路があります。
1つ目は水溶性経路で、2つ目が脂溶性経路です。
ほとんどのアミノ酸、糖、ミネラルなどの水溶性化合物は、腸を介して直接血液に吸収され、体全体に運ばれていきます。
一方、CBDなどの脂溶性物質は、そのままだと血流に直接吸収されません。まずはミセルと呼ばれる小さな液滴に含まれ脂肪リンパ組織に入り、リンパを介して身体を移動し、最終的には心臓の血管を介して血流に入ります。
オイルが効果的に吸収されるには、消化器官に一連の酵素が必要となります。
オイルを摂取すると、口の中の味覚受容体が消化管に信号を送り、これらの酵素の準備を整えます。
CBDを他の脂肪と一緒に摂取すると、この効果のために体に刺激が与えられ、消化器官が吸収できるCBDの量を効果的に増加させます。
https://dailycbd.com/en/carrier-oils/
MCTオイル(中鎖トリグリセリド)は、CBDオイルのキャリアオイルとして最適であると考えられています。オイルの構造が短いため、消化の際に小さいパーツに分解する必要がなく、消化管からすぐに吸収されるため、吸収速度がはるかに速くなります。
短鎖脂肪酸は、腸内に生息する細菌の主要な食料源となるため、望ましくありません。つまり、体がそれらを吸収する前に、細菌によって消費さてしまうのです。
MCTオイルはCBDオイルと共に使用するのに最適とされており、価格も安価なことから人気のキャリアオイルとなっています。ココナッツオイルは、オイルの性質上、24℃以下になると白く固形化するため、オイルドロップではなくペーストとして販売されることが多くなります。
ココナッツオイルが含まれるベースオイルを使用しているCBD製品のおすすめはファーマヘンプのペースト・シリーズです。より高濃度のCBDが含まれており、より本格的な用途への使用が推奨されています。
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麻の種子から抽出されるオイルです。
大麻の種子にはカンナビノイドが含まれていませんが、大麻の花が分泌する樹脂油と接触する種子があるため、ヘンプシードオイルには微量のカンナビノイドが含まれている可能性があることが研究により示唆されています。
ヘンプシードオイルでCBDオイルを希釈すると、葉や花から作られた抽出物には見られない他の大麻の植物化学物質が存在するため、アントラージュ効果を促進すると専門家は考えています。
そのため、CBDオイルのベースとしてはふさわしいオイルと言えます。
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オリーブオイルは料理によく使用されますが、CBDの優れたキャリアオイルとしても機能します。オリーブオイルは植物栄養素が豊富です。鉄、ビタミンK、ビタミンE、およびチロソールやオレウロペインなどの多数の抗酸化化合物が豊富に含まれています。
オリーブオイルは主に長鎖トリグリセリド(LCT)で構成されています。分解には時間がかかりますが、消化管でのCBDの吸収効率が上がる可能性があります。
オリーブオイルには独自の植物栄養素が豊富ですので、CBDや他のカンナビノイドを溶解する余地が少ないことも意味します。
そのため、オリーブオイルを使用した高濃度のCBDオイルはありません。
代わりに、オリーブオイルでは、CBDが25%以下の比較的低濃度のキャリアオイルとして使用されています。
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グレープシードオイルはぶどうの種子から抽出されたオイルで、軽いフルーティーなフレーバーがあり、抗酸化作用と抗炎症作用があることで知られています。
グレープシードオイルには、トコフェロール、リノレン酸、レスベラトロール、ケルセチン、プロシアニジン、カロテノイド、フィトステロールなどの化合物が、短鎖、中鎖、長鎖トリグリセリドとともに含まれています。
その中で最も豊富な脂肪酸はオレイン酸で、約18個の炭素で構成されており、長鎖脂肪酸になります。
グレープシードオイルはヘンプシードオイルやMCTオイルほど一般的ではありませんが溶解性が高く、繊細なフルーティーな風味と比較的速い吸収速度を持つ、優れたキャリアオイルです。
いかがでしたでしょうか?
CBDオイルは、従来の薬やサプリメントと異なり、身体の自然なホメオスタシス(恒常性)をサポートする新しいコンセプトのヘルスケア製品です。
身体の不調な部分に特化して治療する医薬品に比べると、補完的な健康サポート製品ですが、より身体の自然な治癒力を生かして健康を維持することができるために、世界的に大きく注目を集めています。
CBDを購入する際に注意する点は、高品質のオーガニック製品を購入する必要があるということです。
CBDオイルはサプリメントであり、ラベルの表示なども厳しく取り締まられていないのが現状です。
欧米ではCBDが大きなブームとなっているために、たくさんの製品が規制されずに出回っています。麻の植物は、植えられた土地を浄化する(phytoremediation:フイトレメディエーション)の性質を持っています。そのため、工業用地などに植えられた麻には有害な汚染物質も含まれています。このような麻から抽出したCBDは安価ですが、身体に有害な作用をもたらしますので、避ける必要があります。
CBDオイルを購入する際には、オーガニック栽培で製造され、第3者の研究機関に成分鑑定を受けている信頼できる高品質なオイルを購入することをおすすめします。
日本で入手可能なCBDオイルの中で推奨できる製品はファーマヘンプ社のCBDオイルです。
参照:
https://www.webmd.com/pain-management/news/20180507/cbd-oil-all-the-rage-but-is-it-safe-effective#1
https://www.verywellhealth.com/cbd-oil-benefits-uses-side-effects-4174562
https://www.nytimes.com/2019/10/16/style/self-care/cbd-oil-benefits.html