ダポキセチン(Dapoxetine)は18歳から64歳までの男性の早漏(PE)を治療するために使用される医薬品です。SSRI(セロトニン再取り込み阻害薬)という医薬品のクラスに分類される抗うつ剤の一種です。
男性が性行為を行う時に射精のタイミングを遅らせることで、早く射精しすぎてしまう男性の性的満足感を高めることができます。効果は、錠剤を服用してから最大4時間まで続きます。
これまでの数々の研究において、ダポキセチンが射精までの時間をおよそ3〜4倍ほどまでに延長させ、男性が射精をよりうまくコントロールできるようにサポートしたことが報告されています。
2) ダポキセチンの開発経緯
もともとダポキセチンは抗うつ剤として開発されましたが、他の抗うつ剤とは異なり、体内で速やかに吸収され、代謝・排出されます。この短時間作用型の特性により、ダポキセチンは抗うつ薬としてではなく早漏の治療に適しており、より安全に使用することができます。
ダポキセチンが早漏治療薬として開発される以前は、SSRIクラスの抗うつ剤が早漏防止のために適応外で使用されることは珍しくありませんでした。
3) ダポキセチンの承認国
ダポキセチンは世界50か国以上で販売および承認されていますが、日本やアメリカなどの国々では承認されていません。
ダポキセチンは2009年から2010年にかけてイタリア、スペイン、メキシコ、韓国、ニュージーランドで承認されました。その後、イギリス、スウェーデン、オーストリア、ドイツ、フィンランド、スペイン、ポルトガル、イタリア、フランス、ロシア、マレーシア、フィリピン、アルゼンチン、ウルグアイなどの国々で承認され販売されています。